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クローズアップ
CHICAGO & ボブ・フォッシー page4
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 トニー賞、アカデミー賞そしてエミー賞受賞とエンターテインメント界三冠王に輝くボブ・フォッシー。『CHICAGO』はずっと出たかった作品の一つ、と語る青山航士さんですが、初めてフォッシー作品に触れたのはいつごろなのか、またどの作品だったのか誕生日会で聞いてみました。
 アイデルワイルド芸術高校ダンス科に在学中、フォッシーが監督し、カンヌ映画祭でグランプリを受賞した『オール・ザット・ジャズ』からいくつかのナンバーをクラスメートと踊ることになってビデオを見たのが一番最初で、16才ぐらいだったとか。「正直言ってその時は、作品の世界観が受けつけられなかった」という話でした。
 それも尤もな話で、この映画はショービズの帝王と呼ばれたフォッシーが自分の「死」そのものを一つのショーにしてしまう、という一筋縄ではいかない発想で作られていますから、ティーンエイジャーだった青山さんが感覚的に距離を感じても無理はありません。そんな年で「好き」だったらある意味危険なくらいですが、高校生が大人の世界の「フォッシーをやろう」というところが、アメリカの芸術高校らしいですよね。
 だけど不思議なもので『オール・ザット・ジャズ』には青山さんが2005,06,08年日本公演に出演したブロードウェイミュージカル『ボーイフロムオズ』のナンバー、"Everything Old Is New Again"が含まれています。
 ピーター・アレンの歌とピアノに乗せてフォッシー自身が振付け、アン・ラインキングが踊る、『ボーイフロムオズ』の演出とはまったく違うバージョンですが、ユーモアと楽しさがいっぱいの振付で、もしも機会があればフォッシー・バージョンを踊る青山さんを見てみたいものです。
 また、劇中にエミー賞を受賞したフォッシーのテレビ作品"Liza with a 'Z'"の収録場面もありました。ジョーイ・マクニーリー氏振付によるフォッシー調のダンスが魅力的でしたが、この時ライザ・ミネリのバックダンサーに扮した青山さんはBW版のドレスシャツと黒のベストではなく、シンプルでタイトな黒一色の衣装。まるで『CHICAGO』予告編のようでした。そう思うと、今回の『CHICAGO』も決してゴールではなく、未来へとつながっていくような予感がしますね。
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